2014年08月27日

最高の夏の終わり

今日で松高生の夏休みも終わりです。

つまり松明塾にとっても夏の最終日。

いや〜!!今日はいい日だった!!

以前のブログ【簡単なことをしっかりとやろう】にも書きましたが、この夏に「中学の復習」からスタートした高校3年生たちがいます。

その中の一人は、塾としても本当に申し訳ないことをしてしまった生徒でした。

松明塾に入塾した学生は、まず『英語基礎講座』という松明塾オリジナルの授業を受けます。

2ヶ月程度かけて英語で最も大切な基礎を学ぶための授業です。

6年前に奈良の「同志」と夜中までかかってコンセプトを考え、授業として練り上げ、7年かかって確実に成果の出せる「プログラム」として仕上がりました。

これはうちの塾にとっての強力な武器で、この講座のお陰で松明塾は英語指導に絶対に自信を持っているわけです。

せっかくなのでちょっとだけ宣伝をしておくと、1学期にこの英語基礎講座を終えた生徒たちの成長は目覚ましいです。

ここを乗り越えて、その後の演習を積んだ生徒たちは平均してセンター英語で80〜100点くらい点数があがります。

過去最高は130点アップ。今年の最高は105点アップでした。

ただし、この基礎講座には「卒業テスト」があります。

この卒業テストは結構な難問で、講座を一通り受けた程度ではまず合格できません。

講座を受け、テキストを反復し、その内容がちゃんと自分の血肉になったときに初めて解けるようになっています。

そのため、受講終了後から卒業テスト合格までには時間がかかります。

早い人でも1週間、長い子だと3週間くらい苦しんで合格にたどりつきます。

先述の生徒は、その卒業テストに合格できませんでした。

1ヶ月にわたって卒業テストに臨み、それでも合格できない様子を見て、苦渋の思いで「留年」を言い渡しました。

その上で、今まで立ててきたスケジュールを一度全て白紙に戻し、この夏の1ヶ月の目標を立て直しました。

7月21日〜8月15日までは中学英語の徹底復習。

合計数にして700題近くの中学レベルの英文を読み・理解し・暗記しました。

そして8月15日〜本日27日まで一気に基礎講座の再受講。

通常は2ヶ月かけてやるものを2週間ですから、4倍速です。

かつて2ヶ月かけてもできなかったことですから、4倍速にしたらついていけない可能性もある。

しかし、できなかったのはそのための基礎が欠けていたらで、700題の演習をやりきった後ならそんな非現実的なスケジュールをやりきれるのではないか。

恥ずかしながら、僕にとっても「仮説」です。

本来、お金をいただく側がやってはいけない指導です。

しかし、1学期の時点で、僕が立てたカリキュラムは音を立てて崩れてしまったわけですから、同じことをやっていていも結果は同じに決まっています。

過去の経験を引っ張り出して、目の前の生徒を必死に観察して、全身全霊をかけて立てた「仮説」。

結果は見事なものでした。

昨日までに全ての受講を終え、本日1日で卒業テストをクリア。

渾身の握手を交わすことができました。


本当によく頑張った。

中学復習前の成績と復習を入れた後の成績比較をするとその違いは歴然としています。

<中学復習前>
01.gif

<中学復習後>
02.gif

この成果は塾の成果である以上に、生徒自身の成果です。

彼のあんな「達成感」に満ちた顔を見たのは初めてかもしれない。

本当に大変なことをやりきった彼に心から拍手!

彼がそんな風に本気になってやり遂げられる教室の空気を作った仲間に拍手!

カリキュラム作成を読み違えた僕を救ってくれた彼の頑張りに心から感謝!

そんな気持ちで夏休みの最終日を終えることができました。

いよいよ2学期。これなら十分に間に合う。

同じ失敗を繰り返さぬよう、これから真剣に彼の合格のためのカリキュラム作成に入ります!

posted by たいまつ at 22:54| Comment(6) | 夏休み

2014年08月26日

夏の終わりと受験の終わり

いよいよ夏休みが終わります。

とっても長くて、とっても短い夏休みでした。

こういった長期休暇に「短さ」を感じることはとても簡単です。

盆休み、ゴールデンウィーク、年末年始。いずれも、

「もう休みも終わりか〜」

という気持ちになります。それは高校生も社会人も同じです。

しかしいざ振り返ったときに「長かったなぁ」と感じられるかどうかには大きな違いがあります。

うちの生徒たちは間違いなく

「考えてみると長かったなぁ」

と感じられることでしょう。それくらい密度の濃い時間を過ごしてきました。

その密度の濃さを実現できた要因と言えば、これはもう「お互いの本気さ」以外にないですね。

講師にはわかっているけれど、生徒にはイマイチわからないことが受験にはたくさんあります。

「体験したものにしかわからない、絶対に外してはいけないポイント」

といったところでしょうか。

こういうことは、初めて受験を経験する生徒はもちろん知らないし、長年受験を経験している講師は嫌と言うほどに身にしみて知っています。

受験には、失敗してもやりなおしのきくポイントと、失敗したらやり直しのきかないポイントがあり、その中でも後者の「失敗したらやり直しのきかないポイント」がまさにこの「絶対に外してはいけないポイント」になります。

松明塾では毎週セルフマネジメントの授業で週間計画を立て、翌週になるとその実行内容の振り返りをします。

もちろん計画通りにやれた人もいれば、計画をうまく達成できない人もいます。

変な言い方ですが、計画通りにできても・できなくてもどちらでも構いません。

なぜならうまくいった人はうまくいったなりに、失敗した人は失敗したなりに学ぶことがあるからです。

その成功なり、失敗なりから何を見いだし、そしてどう次に活かすかが大事だからです。

しかし受験の中には、それでは済まされないことがある。

一敗地にまみれるとでもいうべきポイントがあります。

そういうところは「セルフマネジメント」に任せるわけにはいきません。

多少強引にでも、とにかくそれを外さないように指導するのも塾の役割でしょう。

「夏休み」というタイミング、そしてその夏で「何をどこまでやり遂げるか」というのは、まさに受験の中でも一番と言って良いくらいの「絶対に外してはいけないタイミング」の1つです。


つまり、残酷な話ですが「夏の終わりは受験の終わり」を意味してしまうのです。


とはいえ、まだそれを経験していない(よってその重要性がなかなか実感として理解できない)受験生たちです。

その子たちにわかってもらおうと思えば、これはもうこっちが必死になるしかない。

もちろんその説明もしますが、それ以上に

「よくわからんが、先生たちがこれだけ必死ということはここは外しちゃいけないポイントみたいだぞ」

と、理屈(だけ)ではなく空気としてビリビリ感じて貰わねばなりません。

それを感じて貰えたかどうかは別に生徒に聞いたわけではないのでわかりませんが、少なくとも彼らの行動、そしてやった内容を見る限り、

「よっしゃ!ちゃんと伝わった!」

という手応えがあります。

たぶん、うちの塾生は松山高校の高校3年生の中では圧倒的にこの夏の勉強時間は1位だと思います。

質でも負けないし、トータル時間でも負けません。

それができたのは、彼らが本気だったからであり、僕らが本気だったからです。

明日でいよいよ夏休みも終わりですが、きっと彼らは振り返って思うでしょう。

「とっても長くて、とっても短い夏休みだった」

と。

それは言い換えれば、彼らの受験はまだ「試合終了」になっていないということです。

もちろんまだまだ「勝利」を手にする段階までは来ていませんが、少なくとも予選敗退は阻止できました。

これからがある意味で「決勝トーナメント」です。

1学期以上に計画性が重要になる2学期。

全員合格を目指して、引き続き頑張りましょう。
posted by たいまつ at 23:06| Comment(0) | 日記

2014年08月19日

ルールで縛ることの無意味さ

夏休みももうすぐ終わりに近づきますが、先週くらいから教室の雰囲気がグッとよくなりました。

夏休み前に生徒と一緒に、

「どうやってこの夏を乗り切り、すばらしいものにするか」

という会議をしたのですが、その中で生徒たちが決めたルールに「食事時間」があります。

昼休みは12:00〜13:00

夕飯は18:00〜19:00

というものでした。

自分たちで決めたことですから、この1時間は騒ごうが何しようが笑顔で見守っていましたし、実際時間になると自分たちで自習室に行く姿を見て、

「立派になったなぁ」

と微笑ましく思っていました。

先週くらいから、この食事時間の「切り上げ」が随分見られるようになりました。

きっかけは1人の生徒が

「自分はまだまだ学力が足りないのでさっさとご飯を食べて勉強に戻ろう」

という行動を取りだしたことですが、すばらしかったのは周りの仲間たちがそこに良い意味で感化されたことです。

別の生徒が負けじと早飯を食うようになり、最近では20〜30分くらいでほとんど誰もいなくなってしまいます。

松明塾では講師が絶対に曲げてはならない鉄の掟があります。

・絶対にルールや規則で縛らない

・問題があればそれは「生徒の成長」によって解決する

・生徒が成長できないとすればそれは全て教える側の問題である


別にいい人ぶっているわけではなくて、そうしないと成績を伸ばすことはできないと本気で考えているからこその鉄の掟です。

元々の考えになっているのは『論語』という本に書いてある一説です。ちょっと引用してみましょう。

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子曰く、之を導くに政を以ってし、之を斉える(ととのえる)に刑を以ってすれば、民免れて恥なし。これを導くに徳を以ってし、これを斉えるに礼を以ってすれば、恥有りて且つ格し(かつただし)。

先生はおっしゃいました。「国民を導くために政策を用い、また治めるために刑罰をもってすれば、国民は法律の穴をみつけるでしょう。しかし。徳をもって国民を導き、礼をもって国を治めるならば、国民はその身を正すようになりましょう」と。
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たとえば勉強せずに自習室で携帯をいじってしまう生徒がいたとしましょう。

これに対して、携帯を預かるのは「ルール・規則による解決」です。

携帯を預かってしまえば、確かに自習室で携帯を見ることはできませんから、自習室に限ってはこの問題は解決します。

しかし、それは本質的な解決にはなっていません。

本質にあるのは、

携帯の誘惑 > 勉強への意欲

という構図ですから、これをひっくり返さねば本質的解決にはなりえません。

子どもの目線を高め、意欲を喚起した結果、

勉強への意欲 > 携帯の誘惑

となることが解決への道なのは明らかです。

ルールで縛るというのは、目の前の問題は解決したように見えますが、現実的には子どもは何も変わっていないわけですから意味がありません。もちろん成績は伸びません。

だって、携帯を預かって貰っていない場では勉強はできないままってことですから。

・行き帰りの電車の中

・家に帰った後

・学校の休み時間

・塾が開いていない時間

子どもが勉強できる場所は自習室以外にもたくさんあります。その場は全て携帯の誘惑に負けてしまうと言うことです。

言ってみればこんなのはただの「アリバイ作り」でしかありません。

結局は先に挙げた『論語』の言葉を借りれば、「治めるために刑罰をもってすれば、国民は法律の穴をみつけるでしょう」ということになります。

見張られていればやる。見張られなければやらない。

取り上げられればやる。取り上げられなければやらない。

怒られたらやる。怒られなければやらない。

これではダメです。

だからこそ、「子どもの成長を通して問題を解決する」が重要になります。

ただ、はっきりいってとっても時間と手間がかかります。

今年で言えば、1学期の4月〜6月はほとんどの時間がそこにあてられたと言っても過言ではありません。

3ヶ月くらいかかってしまいましたが、その3ヶ月をお互いがちゃんと頑張りきったからこそ、冒頭に上げたような「生徒の自主的なよりよい行動」に繋がったのだと思います。

確かにルールで縛った方が1学期のトータル勉強時間は増えたかもしれません。

面談をしている時間があったら、その時間にルールで縛って英単語でも覚えさせたほうが目の前の勉強は前に進みます。

しかし、この3ヶ月をかけたことによって、7月〜1月の7ヶ月間は大きく変わります。

この3ヶ月でついた「差」なんて、屁でもない勢いで解消していくでしょう。

確かに3ヶ月は決して短くない。

とはいえせいぜい3ヶ月です。

この3ヶ月という時間をちゃんと取ることが出来るか。

塾としての価値というのはそんなところにあるのではないかと思います。

もちろん、一番いいのは本格的に受験勉強が始まる前段階でこの3ヶ月が取れることですね。

高校2年生の10〜12月くらいにこの3ヶ月が取れて、高2の1月(センターちょうど1年前)くらいからしっかりと進むことができれば大概の大学には合格できると思います。

いよいよ2学期に入りますので、うちに通う松高・松女の高2生にはこんなことを伝えていきたいと思います。
posted by たいまつ at 10:16| Comment(0) | 指導方針