2018年06月02日

新型セルフマネジメント【結果について】

昨年から新型セルフマネジメントをスタートしました。

ブログの最後に

「まだまだ試作段階ですが、うまくいけば、今年の1年が終わったときには今までの松明塾とはレベルの違う塾になっているはずです。」

と書いたわけですが…1年経って実際どうだったかというと、

感動的なくらいにレベルの違う塾になりました!

いや、もうね、本当に見違えた。びっくりした。それくらい変わりました。

まず第一に、成績が変わりました。

今までだってそれなりに成績は上げてきたつもりですが、今までの成績が「全然たいしたことなかった」と思えるくらいに変わりました。

成績が変わるということは、普段の勉強の中身が変わると言うことです。

僕が常々生徒に言っていることがあります。それは、

「50点しか取れないんじゃなくて、50点しか取れないような勉強をしてるんだ」

です。

頭の善し悪しとかではなく、行動を変えないと結果は変わりません。

逆に、行動を変えれば、(変えるつもりがなくても)結果は変わってしまいます。

よく成績を上げるために「意識」を変えようとしてしまう子がいるのですが、意識では結果は変わりません。

車の運転をしていて「もっとスピードを上げたい」と思ったら、やるべきことは「アクセルを踏む」です。

アクセルを踏まずに「もっとスピードを出したい」と念じていてもスピードは上がりません。逆に、スピードを上げたいと思っていなくても、アクセルを踏めばスピードは上がってしまいます。

そんな風に、行動を変えれば結果は勝手に変わっちゃうものなのです(もちろん、行動を変えるための起点になるのは意識なので、意識も大事なのですが)。

そういうわけで、今年の塾生の成績が抜群に良かったということは、今年の塾生の行動が良かったということに他ならないわけです。

じゃあ、具体的に何を変えたかと言えば、それは新型セルフマネジメント以外にはありえない。

だって、指導カリキュラムとか教材とかは全然変えてないんですから。もちろん、多少の改良は加えましたが、本当に「多少」です。それが成績アップの要因とは到底思えません。

そもそもね、教材が良くたって成績なんて上がらんわけですよ。

「わかりやすい授業を受ければ成績が上がる」

「よい教材を使えば成績が上がる」

そんなことはありえない。もしもそれが本当なら、世の中の塾は全て倒産します。

今の世の中は本当に便利になっていて、たとえば「わかりやすい授業」が欲しいのであれば、塾なんぞに行かなくても簡単に手に入るんです。

受験サプリ(だっけ?)なんかは月額1,000円くらいだし、他にも安くてわかりやすい授業を提供しているサービスが既にたくさんあります。

参考書だって非常に充実しています。私は20年くらい前に参考書で独学をしながら大学受験を突破しましたが、その頃に比べると今の参考書の充実具合は本当にすごい。レベル分けもしっかりしているし、スマホやyoutubeと連動したり。それでせいぜい1,500円くらいのものです。

だから「わかりやすい授業」を求める人にとっては、塾ってのは非常に割高なサービスなんです。

じゃあ、そういうサービスが充実してきたから塾が潰れるのかといえば、そんなことはない。

そういうサービスの台頭で、僕が塾の経営者として戦々恐々としているかというと、全くそんなことはありません。

なぜかといえば、「わかりやすい授業」で成績が上がることはありえないということを知っているからです。

成績というのは、本当に様々な要因が組み合わさって決まっています。いや、本質は意外にシンプルなんですよ。僕の考える、成績アップの本質とは

「自分だけの力で、いつでもできることを増やすこと」

です。これを語り出すと長くなるので詳しくは書きませんが、勉強のゴールはこれです。

で、このゴールにたどりつくために、日々一生懸命に勉強をするのです。逆に言えば、このゴールにたどりついていないのであれば、その勉強は全て「道半ば」なのです。

「むっちゃわかりやすい授業を受けた!」

→ で? 自分だけの力で、いつでもできるようになったの?

「問題集を3回解いた!」

→ で? 自分だけの力で、いつでもできるようになったの?

「今日は5時間も勉強した!」

→ で? 自分だけの力で、いつでもできることは増えたの?

この「で?」の質問に対してNOがついた瞬間に、成績は伸びなくなってしまいます。

生徒の成績を上げると言うことは、生徒自身も、そして指導する僕らも、この「自分だけの力で、いつでもできるようになっているか。それがちゃんと増えているか」を見据えながら日々の一生懸命を実行するということなんです。

もしも成績が上がらないと言うことは、勉強のどこかに、ゴールにたどりつかない要因が必ずあります。

授業がわかりづらいのかもしれない

授業の受け方が悪いのかもしれない

授業を受けただけで満足してしまい、授業内容を頭に入れる努力をしていないのかもしれない

演習の仕方が悪いのかもしれない

わからない問題に出会ったときのアプローチが悪いのかもしれない

そもそも勉強時間が少なすぎるのかもしれない

そもそも本人が「ゴール」を意識していないのかもしれない

などなど、冗談ではなく書こうと思えばあと30個くらい余裕で書けると思います。

その30個というのは、この場で思いついた「ひらめき」などではなく、僕らが実際に生徒の指導をしながら発見した「成績が上がらない原因」たちです。

「あ〜、こんなことがあると『いつでもできる状態』にならないんだなぁ」

「え〜!こんなことが原因で『自分だけの力でできる』にたどりつかなくなっちゃうの!?」

と、本当に自分たちが驚くような「成績が上がらない原因」が存在します。でも、それを解決すると、ちゃんと成績って上がるんですよ。

「おぉ!!上がった!!」

ってお互いびっくりするんです。

これを日々やっていると、「わかりやすい授業」がいかに成績アップの要因として重要でないかを痛感するんです。

だからこそ、ここまで踏み込めるはずのない映像授業なんて、何も怖くないんです。

まぁ難点があるとすれば、むっちゃ手間がかかるということですかね(苦笑)。

というわけで、この新型セルフマネジメントは松明塾のレベルを確実に一段上に押し上げてくれました。長いことこの仕事をやっていても、まだこんなレベルアップの階段があるんだと思うと、年甲斐もなくドキドキしますね。

まだ見えていない、更なるレベルアップのきっかけがあるはず。それが何なのかはまだ見えていませんが、「ある」と信じて引き続き塾を経営してまいります。

posted by たいまつ at 17:18| Comment(0) | セルフマネジメント

2017年03月20日

新型セルフマネジメント

受験は「逆算」と言われます。

志望校に必要な知識・能力を、試験日の本番からさかのぼってスケジュールを立てる。

確かにそれは正しいし、私も基本的にそう考えてきました。

でも、最近「ちょっと違うのかな〜」と考えています。

もちろん、逆算的な思考は絶対に必要です。
でも、それだけではダメなんじゃないかと感じています。

理由は簡単。

人の成長は逆算できないからです。

人の成長っておもしろい。本当におもしろい。

誰がなんと言おうと、学力というのは「量」と「質」のかけ算です。

ただ単に長時間勉強してもダメ。

勉強する際の目的意識、授業の受け方、問題の解き方、復習の仕方、どこまで出来れば「できた」と判断してよいかのゴール設定などなど。

そういったものを総称して「質」という一言で表現していますが、この「質」の部分が伴わないと絶対に成績は上がりません。

そして、この「質」というのは、結構なレベルで生徒の「心・感情」と繋がっています。

よくある勘違いとして、

「多少質が低くても、量をやっていればそのうち伸びるだろう」

というものがあります。こう考える人は生徒にも、保護者にも多い。

でも、それは絶対に間違いです。質の伴わない勉強は「伸びるのに時間がかかる」のではなく、「伸びない」のです。

なぜか。本人の心を無視して長時間の勉強をさせたところで、単に誤魔化すのがうまくなるだけだからです。

やる気がなくとも、勉強は長時間やらないといけない。でもやる気がしない。やらないと怒られる。でも、あんまりやりたくない。

ここで、

「どうせやらなきゃいけないなら思いっきりやろう」

と思える人は、やる気のある人です。やる気のない人は全然別のことを考えます。

「どうしたら真剣に勉強しているように見えるだろう?」

「どうやってこの3時間を乗り切ろう?」

「どう書いたらちゃんと考えた風の解答になるだろう?」

「突っ込まれたときにどう答えれば、先生の怒りをかわせるだろう?」

一言で言ってしまえば、先ほど書いた「誤魔化す技術」ばかりが上達していくのです。

これは逆に言えば、「質」の部分が変わることで、生徒はまるで別人のような成績になるということでもあります。

いや、生徒だけに限らない。大人も全く同じです。

私の大学時代の友人で、誰もがうらやむ大企業から中小企業に転職した人がいます。

詳しいことはわかりませんが、周囲から猛反対にあったろうことは間違いありません。

でも、その友人からもらった年賀状がその選択の正しさを雄弁に語っていました。

「ようやく私も、草薙くんみたいにキラキラ働けるようになりました」

かっこいいなぁ〜と思いました。

松明塾ではセルフマネジメントという授業を軸に据えています。

生徒たちは毎週月曜日に一週間の目標と計画を立てます。

それだけでなく、毎日毎日、教室で勉強するときには1日の目標と計画を立てます。

次の月曜日には1週間の振り返りを行い、それを元にして次の1週間の計画を立てます。

なぜそこまでさせるかといえば、質の変化、ひいては心の変化を引き起こすことができるのは自分しかいないからです。

もちろん、誰かの言葉や、1冊の本との出会いなどが人を変えることはあるでしょう。

でも、同じ言葉をかけれられても、同じ本を読んでも、何も変わらない人もいます。

それらはあくまでもきっかけであって、そのきっかけによって変化を起こすのは自分自身です。

徹底的に自分と向き合い、自分の頭で考える人でなければ、そのきっかけすらつかむことができません。

そう思うので、松明塾では生徒が自分で考えることを何よりも重視します。

ただし、ここにも「やっているふり」が出てしまう可能性があります。

どうすれば自分で考えてもらえるか。

どうすればセルフマネジメントの授業が形骸化しないか。

もしかしたら永遠のテーマなのかもしれないと思いつつも、今年からスタートした新しい形のセルフマネジメントは、その壁をぶち破れるかもしれないと感じています。

まだまだ試作段階ですが、うまくいけば、今年の1年が終わったときには今までの松明塾とはレベルの違う塾になっているはずです。

請うご期待。


posted by たいまつ at 20:46| Comment(0) | セルフマネジメント

2014年09月11日

一生懸命に休め

松明塾の受験生は、8月28日から9月14日まで「夏休み」です。

もちろん28日から学校が始まってますから通常日程の流れで言えばむしろ夏休みが
終わったタイミングなのですが、受験勉強の中身で言えば今は完全に夏休み。

生徒が見せに来る週間計画を見て、「ちょっと勉強の量が多すぎるな」と感じれば
バッサバッサと勉強を削っていきます。

この「夏休み期間」は思いっきりサボることが大切。

今までは週間計画の達成と長時間の勉強を教え込まれた生徒たちにとって、
「サボれ」という指示はそれなりに戸惑うようで(笑)、うまくサボれない生徒の
様子などは見ててちょっと面白いものがあります。

もちろん、そんな指示を昔から出していたわけではありません。

きっかけはある生徒の「失敗」にありました。

その子は浪人生で、早稲田を目指していました。

浪人生にとって(もちろん現役生にとっても)、9月というのはとても特別な月です。

講師にとっても、一番「覚悟」が必要とされるのが9月です。

もはや当事者にしかわからない感覚かもしれませんが、9月になると受験生の多くは一気に受験本番が近づいた感覚に襲われます。

「夏休みというビッグイベントが終わった」

「この2学期が終わったらいよいよセンター本番だ」

「本番までの残り時間が半年を切った」

理由は様々ですが、いずれにせよ、「本番」という感覚が今までよりも遥かにリアルに感じられる。

それが9月というタイミングです。

だから、色々な面で生徒が精神的に不安定になります。大きくは2つ。

1) 間に合わない不安が大きすぎて志望校を落とそうするケース

2) 間に合わない不安が大きすぎて必要以上に結果を求めてしまうケース


どちらも本番をリアルに感じることから来る不安に起因します。

その感覚は浪人生であれば現役とは比べものになりません。

先述の生徒は、(2)のケースでした。

当時の僕は、その生徒の不安を消すことが肝要と思い結果を出すためのプランを提示しました。

ええ。グングン伸びましたよ。11月半ばには第一志望の早稲田の法学部の過去問で合格点に達しました。

お互い「これなら大丈夫だな」と笑顔を交わしました。

ただ、悲劇はそこから始まります。

そこから先、その生徒の点数は下降の一途をたどりました。

年末年始、直前期と点数は落ち続け、迎えた本番は過去最低の点数を取りました。

自己採点の結果、3割ちょいしか合ってなかった。

結果はもちろん不合格です。


あんときは苦しかったなぁ。


本当にどうしていいのかわからなかった。

目の前であがき続ける生徒を見て、あれこれと改善策を打とうとするんだけど、何の効果も得られなかった。

結果が出ない。だから焦って勉強する。また過去問を解く。けど点数は上がらない。

このループの中で精神的にも随分やられてしまって。

一方的にサンドバッグにされる選手をセコンドから見つめ続けるしかない。

でもタオルを投げるわけにもいかない。

ラウンドの合間にいろんな指示を出すんだけど、やっぱり試合が始まると一方的に殴られていく。

そんな気分でした。

じゃあどうしたらよかったんだろう。

受験の後にも消えない後悔と答えの出ない問を抱えているときに、1冊の本に出会います。

そこに書かれていた一節。

部下に忍耐力の限界を超す努力をさせることをためらうな。ただし、その後、必ず休ませよ。

直感的に「これだ!」と思いました。

すごい簡単な話だったんですね。

ラストスパートは、2度はかけられないのです。

不安の余りにラストスパートに近いペースアップをして一度はトップに躍り出た。

でもゴールはまだまだ先。

最後の最後で、周りもどんどんラストスパートをかけてくる。

負けじと自分も懸命に手足を動かすのだけど、その意思に疲れ切った体がついてこない。

そんな、気持ちだけは前に行こう・行かねばと粘るのに、体がついてこないもどかしさのなかで必死にあがく様子が頭の中に浮かんできました。

いや〜泣いたね。東生駒の駅前のマクドナルドで。

申し訳なくて。

ずっと泣いてたよ。

なぜあのときに俺は「覚悟」を決めることができなかったんだろう。

生徒は不安に決まってるんだよね。そりゃそうだ。正直言えば講師だって不安なんだから。

こういうのは、言ってみれば「ドミノ倒し」みたいなもんで、誰かが「倒れないドミノ」に
なって踏ん張らないと、こういう結果になっちゃうんだよね。

あのとき、「間に合わないかもしれない」とか「俺も結果が出た方が安心だしな」とか考えずに、

「絶対間に合うから焦るな。その焦りはもうちょっと後まで取っておけ」

という一言が言えたら。

「結果」で安心させるんじゃなくて、「将来への希望」を見せることで、いや見せらんなくても講師が「断言してあげる」ことを通して生徒を安心させられていたら。

あれは勝てる勝負だったんじゃないか。

そんな反省をし続けています。

だから9月は講師にとって「覚悟」が必要な時期です。

1) 間に合わない不安が大きすぎて志望校を落とそうするケース

2) 間に合わない不安が大きすぎて必要以上に結果を求めてしまうケース

どちらも根本にあるのは将来への「不安」です。だからといって、そこから安易に見える解決策は必ずしも正解じゃない。

安易に志望校を下げたところで、決して安心には繋がりません。

1〜2ヶ月後、

「せっかく志望校を下げたのにその下げた志望校にも間に合わなかったら…」

というより大きな不安が待っています。

今、必要以上の結果を求めては本来スパートをかけるべきところで体がついてこない未来が待っています。

ただし、こういった安易な正解に飛びつかないためには、誰かが「覚悟」を決めないといけない。

もちろん、生徒が覚悟を自分で決めるのが一番いい。

でも、それができなかったら。

講師が「倒れないドミノ」にならないといけない。

こういっちゃなんだけど、夏休みに本当に頑張った生徒に「サボれ」っていうの、めちゃめちゃ怖いんだぜ(苦笑)。

2週間も休ませたら、この夏に頑張った意味がなくなっちゃうんじゃないか。

って不安に思わないはずないじゃん。

でも、んなことは全員思ってるんだよね。

だから誰かが「覚悟」を決めて、「休め」っていわないといけない。

そして、「夏休み」が終わったら、再びちゃんと走りださなきゃいけない。

だから僕はこの2週間、必死に不安と戦っています。

これを読んでいる生徒もきっと不安でしょう。

大丈夫。

そう思えるくらいに、君らは夏に頑張った。

残り時間も十分に残っている。

やらないことに不安を感じることに、自分の成長を感じよう。

残り4日間。一生懸命にサボろう。

そんで9月15日から、いよいよ後半戦スタート。

本番が近づいてきたことをヒリヒリと感じながら、今やるべきことを積み重ねよう。

posted by たいまつ at 00:16| Comment(0) | セルフマネジメント